冷たい1-常温主義

コロナ家籠りも長くなって演奏家仲間には「ヒマで酒量が上がった」という人もいるが、私は弱いから変わらず。

明るい内は全く飲めず晩酌だけ、焼酎のソーダ割り、ワイン、日本酒、どれもグラス1杯が適量、たまにそれを越えると翌日残った感あり一滴も飲みたくなくなる。

これでも若い頃は今の3倍ほどいけて、もっぱらウイスキー水割りだったがよくお腹を壊すので氷なしで飲むようになった。

口が慣れると冷たいもの全般を避ける「常温主義」になりビールすら冷やさない、人に話すと大抵怪訝な顔をされて「えーっ、それって不味いでしょう」。

 

30代後半から翌日残るのが辛くて徐々に酒量を減らしたが常温主義変わらず、44歳の終わりに初の海外仕事で行ったアムステルダムで「スコッチ水割り氷なし」、海外でも主義を貫いた。

この時は連続して帰国2日後に上海へ、二胡奏者チェンミンさんの公演だった。

 

中国や東南アジアの飲食店は日本より冷房が強いと聞いていたが、皆で食事に行った店もかなり冷えていた。

とりあえずビールで「上海啤酒」(シャンハイビール)と地元感ある瓶が来て「カンパーイ!」、飲んだ途端皆さん「わ、ぬるい!」。

チェンミンさん「中国ではビールを冷やす習慣がないんです。伝統的に冷えたものは健康に悪いという考えがあるので」

異文化に「素晴らしい!」と喜んだのは私だけ、他のメンバーは「店は冷えててビールはぬるいのかい」と、もしこんな言葉が外に聞こえたら・・・何の問題もなかったが。

 

常温主義体制は今も続いてはいるが、最近わずかながら規制緩和(?)して、このところの猛暑日に氷入り飲料を飲むことに癒しと喜びを感じるのは、人として自然なことなのだろう。

f:id:nemannekenarui1955:20200822043610j:plain