谷口英治さんの話

昨日、「俺のフレンチ横浜」、クラリネット名人谷口英治さんとデュオで出演。

11:30に入店しステージセッティングを済ませ、徒歩3分の別ビル控室へ。

最初は13:20からの演奏。

多くのお客様がいらして、「サニーサイド」「いつか王子様が」「ロゼッタ」など快調に演奏。

ピアノすぐ脇のお若いカップル、特に女性が毎曲毎に体を揺すって拍手して、心から楽し気な様子を間近に感じてこちらもノリが良くなる、リモートにない相乗効果ここにあり。

ステージ降りると、「とても楽しかったです!」と声も頂いて気分上々。

その後は17:20まで長い長い休憩で、谷口さんと音楽談義に花が咲いた。

 

彼の北村英治さんへのリスペクトは半端ない。

「先日1980年頃の北村さんの録音を聴いたんですが、音も技術もとにかく素晴らしいんですね。ちょうど今の僕くらいの年齢なんだけど、その深みとかとても及ばないと思ってしまう」

谷口さんは大学のジャズ科講師として多くの若手クラリネット奏者を育て、現在ライブで活躍する演奏家も多い。

「それなりに成長した人もいることは嬉しいが、例えば私と久々に共演したとして『先生、まだそんなことやってんの』と言うくらい図抜けた人が現れて欲しい」

コロナで演奏家が表現の場も奪われ苦しい日々が続く今、日本のジャズクラリネット界の深い思いが素晴らしい。

私よりひとまわりほど若い演奏家への敬意が更に増した。