先日、クラリネット奏者谷口英治さんが北村英治さんへのリスペクトのことを書いたが、演奏だけでなく「固有名詞の記憶力」も。
9月頭に無観客動画で久々にお会いした時も、91歳半で半年間活動休止中であるにも関わらずメンバー5名の紹介に淀みなし。
谷口さん「私も含めてレギュラー陣は長年のつきあいだから分かりますが、つきあいの浅い熊倉未佐子の名をフルで淀みなく言えることは驚き」
そう言う谷口さんもステージでは淀みないトークをされる、が、「固有名詞」の記憶が苦手でメンバー紹介やイベントタイトルなど常に緊張すると言うのはとても意外だ。
ジャズフェスならタイトルを暗記することはないが、企業や個人による会合では演奏の前に「本日は『〇〇会』にお招きいただいてありがとうございます」のあいさつからスタートする。
会社創立記念他の祝賀会、懇親会、結婚披露宴など様々で、時に「株式会社〇〇東海地区〇〇支部〇〇達成記念懇親会」などと長いのもあって、失礼のない程度に短縮する。
会場の正面天上から会タイトルの看板が下がっているが、ステージから客席に向かうと見えないので読むわけにもいかず暗記する。
ピアノだと譜面台にカンペを置けるが、管楽器奏者や歌手は手にメモを持って読むわけにいかず、谷口さんの緊張はよく分かる。
過去、北村英治さんとこういう会合出演も幾多あったが、常に暗記して淀みなかったのは凄い。
こういう「固有名詞」の暗記力は演奏能力と別に個人差がある。続く。