映画と音楽107-蘇州日帰り

満映時代の映画「支那の夜」(戦後「蘇州夜曲」に改題)で李香蘭が歌った「蘇州夜曲」から始まった、初めて中国に行った話の続き。

2000年6月、二胡奏者チェン・ミンさんの公演で上海へ、現地調達のウッドベースに問題あり手配する間、蘇州日帰り観光へとのお心遣い。

ありがたいもてなしだったが、楽器が揃わぬ不安にレジャー気分も薄いままにマイクロバスへ。

高速道路に入ると日本と違うのは追い越し車線が左側というだけで、漢字(簡体字)とアルファベットの標識はよく似た風景に感じた。

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上海から1時間ほどで到着、ドアが開くと女性が乗って来て「ミナサンコンニチワ、私はガイドの〇〇デス」と首から下げたカードを示す、現地日本語ガイドさんだった。

旧家の庭園やお寺巡り、どこも日本人ツアー客が多く、風景に目を留めていると仲間を見失うほどで3か所目には同じような風景に感じた。
「蘇州夜曲」に歌われた「寒山寺」にも行ったが、他とごっちゃになってはっきりと覚えていないのは惜しい。

土産店が並ぶ通りの入口で一人がインスタントカメラを買い、2~3軒歩くと同じ商品がより安く売られていて「そういうシカケか」と。

ヒスイなど工芸品には誰も興味示さず、ランチは地元ホテルのレストラン、日本人好みの中国料理コースで味は可もなく不可もなく。
メンバーの一人が「トイレに行きたいけど言葉が」と、ここは覚えたて中国語の実践とスタッフ女性に聞くと「左に行クトアリマス」と日本語で拍子抜け。


自由行動となっても全員が散策など観光気分薄く、集合時間より早くバスに戻り出発した。

歌にある「水の蘇州」の美景を後年テレビで知って、こんな素晴らしい所だったのかと残念に思った。