郷里で初共演

福井市のライブハウス「シライハウス」、オーナーでアルトサックス奏者の白井敦夫さん。
東京の有名フルバンドにいらしたが40年ほど前に福井に帰郷、私は帰省した折に友人の紹介で知り合い見事な音に惚れ込んだ。
当時白井さんは音楽から離れた仕事に就かれていたが、演奏と人柄の素晴らしさで周囲から押される形でライブ店をもったのが34年前。
地元にジャズピアニストがおらず、東京の仕事にトラ(代演)を頼んで郷里を往復。
福井滞在中に開店初イベントで北村英治さんを迎え、私の初共演となった。

 

半年ほどしてピアニストが見つかり私の役目は終了。
店は開店5周年毎の節目イベントで北村英治カルテットをゲストに迎えており、カルテットのレギュラーとなった私は15周年目から参加。

 

その5年後の「20周年」がひと月後に迫ったある日、北村さん「スコット・ハミルトンが来るんだけど契約の手違いがあったようで、プロデューサーが一本頼みたいと泣きついてきた」

北村さんと関わりない来日だったがスコットは旧知の仲だからと、福井の白井さんに相談すると快諾、予期せず憧れの大物演奏家と初共演となった。

羽田空港から小松空港経由で福井市へ、演奏会場はホテルで目の前のレコード店で若き私はスコットさんのデビューアルバムを購入した。
世界的アーティストお二人、初共演が郷里だった不思議な縁。

f:id:nemannekenarui1955:20210619052634j:plain