ダンス音楽2

昨日からの続き。

1970年代半ば、ホテルでピアニストとしての初仕事は少年期に覚えたポピュラー曲のお陰でなんとかなったが、キャバレーというところに初めて行って戸惑った。

バンマス(昨日バンドリーダーと書いたが当時通例の言い方で)は30代だったが、20歳そこそこの私からは熟練演奏家に見えた。

 

戦後の芸能界はジャズ出身者が多かったが、ロカビリーからグループサウンズ経てポップスの時代へ、新たに「シンガーソングライター」も注目され始めた70年代。

一方、当時の働き盛り世代にとってジャズやラテンは夜の娯楽と一体化していた。

そんな大人の娯楽場としてのキャバレーは、連夜2~3バンド出演、ホステスと会話とダンス、毎月2~3回のショー(歌、楽器、演芸、ダンス他多彩)、大型店から中小規模店まで全国津々浦々。

連日多くの従業員をかかえショーも開催していたなど、今は遠い昔。

 

駆け出しの私はラテンが弾けず、ショーの譜面は即座に読めずアドリブでごまかす。

バンマスは演奏中「何弾いてんだ!」と怒鳴り楽屋で説教、私だけでなく若いベースも。

ベースは辞めて新たなメンバーが来るがやはり同じ、私は覚えることが多いので留まったが、ある日バンマス「ちょっと来い」と店の外に。

明日に続く。