一昨日に続いて横浜へ。
「バーバーバー」に北村英治カルテット(山口雄三Bass、八城邦義Drums)で出演。
L字型の店内は端から奥まで満席、さすが北村さんの大看板たる凄さ。
リクエストで「朝日の如くさわやかに」"Softly as in a morning sunrise"
北村さんはあまり取り上げない曲なので珍しい。
先日、大宮のライブでヴァイブラフォンの大井貴司さんとの共演では、M.J.Q(モダンジャズクァルテット)のアレンジで演奏した。
北村さん「恋は朝日のように忍び寄るという素敵な歌詞ですけど、でも歌の終わりには、夕陽のように去っていく、というあんまりハッピーでもないんですね」
北村さんは歌わずとも多くの曲の歌詞をご存知だ。
これは演奏家自身にとってもお客様にとっても、曲のイメージを描く手段のひとつとして大切なこと。
楽曲はメロディーやコード進行だけでも十分魅力は感じるが、そこに歌詞を知ることでイメージが深まる。
メロディーは寂しげに感じても実は切々とした恋心があったり、或いは失恋ソングなのに明るくノリノリでいける曲も多い。
例えば「君去りし後」"After you've gone"
「彼女がいなくなってブルー、でも、彼女だって俺と別れて泣いてるに違いない」
てやんでい!と虚勢を張るイメージで、演奏でも歌でも大抵アップテンポでノリノリ、というのうてんきさが良い。
モダンジャズ期以降のスタイルでは、歌詞のイメージに関わりなく楽曲は単に素材として複雑なアドリブで形成されるようになっていった。
それはそれで魅力を生んだが、私はあくまでも歌そのものにこだわって・・・、という割には北村さんほど歌詞の内容を知っているか、という自問と反省。
さて、本日は久々にクラシックの方々と、来月の仕事のリハーサル。