アルトサックスの大御所、五十嵐要明さんのお父様は東京八丁堀で「聞楽亭」(ぶんらくてい)という講釈場(講談専門の寄席)をされていた。
戦時中、講談だけでは経営が難しいということで落語も扱う寄席に変更したそうだ。
私の世代になるとテレビで講談をやってはいたが、落語に比べると地味で興味を持ったことがなかった。
1年半くらい前だったか、飛行機内の演芸チャンネルで「人気急上昇中の講談師」との紹介で「神田松の丞」を知った。
今年に入って、松の丞改め「神田伯山(はくざん)」襲名の話題が気になっていたので、昨日、動画サイトで検索してみた。
今年2月のライブ映像『「畔倉重四郎」全19話』とあって1話目を見てみた。
なんと、1本の話を19に分けて5日間連続で語ると言う。
1話20分前後で休憩、トータルすると6時間近くの長編だが、見始めたら引き込まれて次はどうなる次はと、朝から夜まで休憩とりながらラストまで一気見。
畔倉重四郎(あぜくらじゅうしろう)は剣の腕がたちイケメンで頭はきれるが、根っからの悪性で次々と人を殺める、その罪を人にきせる、金をとる。
名奉行大岡越前の裁きも逃れ悪行は続くが、後半で再び大岡裁きとなって・・・。
多くの場面多くの登場人物、名優揃いの映画を観るような一人芸。
講談がこんなに面白いのかと初めて知った、コロナ休業中なればこそ。