海外への憧れ

昨日のブログに書いた「森を歩こう」「そよ風に乗って」「花のささやき」、それぞれドイツ、フランス、イタリアの曲で、この時代アメリカばかりでなくヨーロッパの音楽も人気だった。

庶民的に海外旅行など夢のまた夢だったから、欧米の音楽や映画に大きな憧れや夢を抱いた。

 

私は子供で知らなかったが、戦中からの法律「海外渡航制限」で、外交、商業、留学など以外に一般人の海外渡航は禁じられていた。

1964年に解除されて以後、ジャルパックの団体で海外旅行が始まったが、身近に行った話も聞かず、個人旅行は70年代後半になって、グアム、サイパン、少し贅沢にハワイ、庶民的には米国本土や欧州はまだ遠かった。

この頃のFMラジオ番組「ジェットストリーム」は日本航空の提供で、素敵な洋楽と海外フライト情報は夢のひとときだった。

 

私が初めて海外に行ったのは30代に入ってから、グアムだった。

演奏の仕事ではなく、家内と義姉など4人で旅行会社に申し込んだ。

全員初めての外国でアメリカで、私は特にホテルの朝食に期待した。

テレビや映画でしか知らなかった風景、周囲は外人さんで英語が聴こえて、オーダーの英語も覚えよう、目玉焼きはFried egg、片面焼きはSunny-side up・・・。

 

しかし宿泊は日系のホテルで、朝食バイキングは日本語でOK、日本人高齢者の団体と一緒で、味噌汁、納豆、味付け海苔、浴衣姿こそなけれど温泉旅館かの風景にコーヒーとハムエッグは味気なかった。