シャレでコーラス

昨日からの続きで、クラリネットの小田さんの仕事で知り合ったベーシストとドラマーは私とほぼ同世代。

ドラマーはモンキー小林(現:小林陽一)、ビバップスタイルのバンドリーダーとしてライブ活動、スイング曲は初めてだったが「楽しい」と、それは小田さんのクラに魅力があったからだ。

別の場所で知り合った女性歌手の亜樹山ロミさんはピアノ弾き語りをしていたが、ジャズの仕事をしたがっていた。

これら仲間によるトリオと歌でライブ活動、私は20代半ば、レッド・ガーランドオスカー・ピーターソン、テディ・ウイルソンなどのモノマネがあちこち散らばったピアノだった。

 

ナット・キング・コールやマット・デニスの弾き語りに強い興味を覚え、ジャズに興味薄の人にも歌はアピールすると思ったが自分にその技量はない。

その頃、コーラスの「マンハッタントランファー」のレコードに収録されたグレンミラーの「タキシードジャンクション」、インクスポッツ「ジャヴァジャイブ」など、古典ながら新鮮でおしゃれで、「これだ!」。

 

高い理想に燃えた「これだ」なら良かったが、実際は「歌うはずのないバンドのコーラスは下手でも受ける」で、仲間も面白がってくれた。

発声なんか分からず練習したが、前々からドラマー小林氏の渡米修行が決まっていてコーラスは未完に。

国分寺のジャズライブ「アレキサンダー」でモンキー小林を送る内輪の会があり、「シャレで」とコーラス披露、プロのジャズトリオによる下手な宴会芸に笑いと拍手。

会の終わりにマスターが私に「あれ面白いよ、ドラマー探してマジでやりなさい。形になったら出演してもらうから」、予想外の言葉だった、シャレじゃすまなくなった。