前回、ジャズソング歌詞にジュリアス・シーザーの短文手紙「私は来た、見た、征服した」が引用されていることを書いたが、日本では「一筆啓上、火の用心、お仙泣かすな馬肥やせ」が有名。
書いたのは戦国武将の本田成重(ほんだ なりしげ)でシーザーと同じく戦地からの手紙だが、こちらは家族への思いやりに溢れた言葉にほっこりするなぁ・・・と知ったのは数年前。
武将の本田さんは郷里福井県の丸岡城主、私が育ったあわら市の近くで町おこし「日本一短い手紙コンテスト」が全国ニュースになった。
「一筆啓上」は「簡単な手紙を差し上げます」の意味で男性言葉だとか、「拝啓」「敬具」さえも使い慣れぬ私はフォーマルな手紙言葉に憧れも感じる。
音楽の仕事メールでは、目的が「娯楽」なのでかしこまった表現は少ない。
私の仕事を単純に言えば、お声がかかった場所に「ちゃんと到着してちゃんと演奏する」こと。
各地の会場に行ってみないと分からないことも多く、必要な情報としては、日時、場所、音響、楽器の搬入経路くらい。
事務的にはそうでも、演奏家を呼ぶ側としてイベントに込めた思いや地域の様子も伝えたい、それは私も郷里に行った時は仲間に対して同じだった。
なのだが時に・・・続く。