映画と音楽116-半世紀

昨日、「俺のフレンチ横浜」にクラリネット谷口英治さんと出演。夕刻ステージのラストは「世界は日出のを待っている」"The World Is Waiting For The Sunrise"。

1919年、第一次大戦終結でカナダの音楽家が作曲、平和に向けた希望だろう。

 

この前年1918年の米国曲「また逢う日まで」"Till We Meet Again"は、まだ戦時下だったのか出征の別れと再会を歌っている。
素朴で美しいワルツで「雲が去って青空に」と希望の歌詞。
同じ表現は第二次大戦でも、「また逢いましょう」"We'll Meet Again"、1939年の英国曲でベラ・リンの歌が40年代大ヒット。

「暗い雲が去って晴れた明るい日にまた逢いましょう」、一年前のブログにコロナ禍と重ねたが、現在も雲は去らぬまま街の賑わいは一部戻っている。

 

素朴な"Till We Meet Again"(1918)と、モダンな"We'll Meet Again"(1939)、わずか20年差に大きな違いを感じる。

 

1900年~20年代は「リンゴの木の下で」「私の青空」など素朴な味わいの曲が多く、その間に映画がトーキーになり、ガーシュインは人気ソングライターから「ラプソディーインブルー」など世界的作曲家へと、ジャズ誕生から成長期。
30年代はスイング全盛となりジャズ成熟期、40年代にブギウギブームからビバップなど発展。
この変化の速度と大きさは、レコードや映画など新たなメディアが影響したのだろう。

それに比べて1970年から現在の変化をわずかに感じるのは、私の世代的なこともあるのか。