オルディーズ(或いはオールディーズ)という言葉を最初に耳にしたのは、1970年代半ばだったか。
最初何のことかと思ったが、1950年代~60年代前半のポップス、ロックンロールのことと知って「あぁ、なんだ、それなら私も大好きだ」だった。
団塊の世代にとっては懐かしの洋楽で、私もかろうじてリアル世代。
1973年に米映画「アメリカングラフィティ―」がヒットして、懐メロ洋楽は「オルディーズ」と呼ばれリバイバルブームとなった。
この頃の私はジャズピアノ上達第一だったので、映画は観なかったがブームは嬉しかった。
プロデビューしてまもない頃の映画、「グロウイングアップ」(イスラエル映画)も、50年代青春映画でオルディーズがふんだんに使われていた。
映画を観てサントラ盤(LPレコード)も買ったのがきっかけで、趣味がさらに高じて記憶が新たに更新されていった。
ブームが新たな世代のファンも生んでポップカルチャーのひとつにもなったのは、ちょうどバブル頂点に向かう時代だった。
昭和30年代のあっけらかんとした素朴な音楽に、何か共感するものがあったんだろうか。