駆出し時分(1970年代後半)共演させて頂いた先輩諸氏は、進駐軍時代(1940年代後半~50年代)若手として活躍された世代。
スタンダードジャズと言っても、私世代が知らない多くの曲をご存知で、鼻歌で歌えるシンプルなメロディーで、強い魅力を感じた私は一つ一つ覚えていった。
さりげなく粋で「小唄」と呼ぶに相応しい曲ばかり。
当時ー1970年代後半ーモダンジャズ全盛、そういう「小唄」は骨董品で年寄り好みとして否定する風潮も強かったが、北村英治さんなどトップアーティストとそのファンによって粋な小唄は支持された。
そんな時代に小唄愛好演奏家の一人となった私だが、耳馴染みのない曲ばかり演奏して生業とならず。
普段滅多と演奏しなくなった数々の小唄を年末年始連休におさらい。
さりげなく粋と書いた、その表現力もどうか自問しつつ。