原風景

今秋、二胡奏者チェン・ミンさんの福井公演企画が地元の方々の協力で進行中。

先日の南青山マンダラで「夢幻城爵士楽団」(むげんじょうジャズがくだん)再演は、かつて私が熱を入れたアレンジが蘇る感動を覚えた。

中でも「彩雲追月」「砂山」のアレンジに3ヶ月余り試行錯誤したことを思い出す。

 

「彩雲追月」は1930年代に任光(レン・クワン)作曲、中国では有名な伝統曲。

アレンジは1998年初頭だったと思う、当時行ったことがない中国をイメージ、山に雲が低くかかる水墨画のような風景を強く心に描いた。

ところが後日、東京から帰省して目に飛び込んだのは正にその風景で「あ、これだったのか」、その後中国に行って日本との違いを実感した。

 

「砂山」は日本の童謡で歌詞は新潟市の浜が描かれているが、こちらもアレンジでイメージしたのは福井の浜地海岸、風や潮の香りの記憶だった。

この2曲によって子供の頃から焼き付いた風景が心に強くあることを知った、それを「原風景」と言うのか。

現在、郷里に戻って演奏活動する日々、秋の演奏に深い期待を抱く。

 

5月-6月スケジュール