懐メロとスタンダード

8月の定例デュオライブでは「60年代スタンダード」がテーマ。
1960年代にヒットした洋楽で、今もスタンダードとして親しまれる曲を特集する。
 
「スタンダードナンバー」というのは、時代(世代)を超えて共有できる楽曲のことと解釈している。
例えば、「砂に書いたラブレター」「誰かが誰かを愛してる」「慕情」などは、私から上の世代はよく知る曲であり、その世代のジャズ歌手のレパートリーだが、若い世代にとっては全く知らない人も多い。
こういう世代的に認知度が偏る曲に対して、「フライミートゥザムーン」「星に願いを」「テネシーワルツ」などは、今も多くの若手ジャズ歌手がレパートリーにしている。
作曲された時代に関わらず「懐メロ」と「スタンダード」の違いがある。
ま、私のレパートリーには懐メロも多分にあるが。
 
ジャズのスタンダードと呼ばれる曲の多くは、20世紀初頭から1960年代にかけての楽曲がほとんど。
1930~40年代に全盛期となって、ガーシュイン、コールポーターなどの作曲家が活躍した。
50年代半ばにロックンロール、60年代に入ってビートルズによって大衆音楽の流れがよりポップな音楽へと変化してゆくが、ミュージカルや映画音楽などはジャズ演奏家が好む要素がまだ残っていた。
 
酒とバラの日々」「ムーンリバー」「いそしぎ」など。
ブラジルでジャズの影響を受けたボサノヴァが誕生、世界中ボサノヴァブームとなる。
先ほどの「フライミートゥザムーン」は1957年の作曲だが、60年代に入って米国の宇宙開発アポロ月計画、そしてボサノヴァのアレンジなどが相まって大ヒットした。
 
60年代は私が子供時代、昭和な話題も盛り込んで、その時代を知る方にも知らない世代の方にも、楽しんで頂けるライブをお送りしたい。