粋な小唄

昨日ブログに書いたジャズの「小唄」という呼び方、本来邦楽の言葉だ。
 
四畳半のお座敷で男と女、三味線をつま弾いて粋な小唄か都都逸(どどいつ)、子供の頃から祖母の邦楽好きと落語の影響でイメージがあった。
 
イメージだけで邦楽に詳しい訳でなく、小唄、端唄、新内などの違いもよく分からぬが、粋で色っぽい情景に合うということで、「小唄」という言葉を拝借している。
 
ジャズの場合、所謂スタンダードとして時代を経て親しまれ、あまり派手でなくドラマティックでないメロディーとコード進行で、軽く鼻歌で口ずさめる、そんな曲が小唄と呼ぶに相応しい。
 
ビバップの器楽曲は音使いも少々複雑で刺激的な魅力があるが、鼻歌で軽く口ずさむには向かない。

若手の頃はビバップナンバーもやったが、徐々に「小唄」ばかりが好きになって、現在のピアノのついでに弾き語りというスタイルは必然的な成り行きだ。

ジャズの小唄で時に即興的に歌詞やメロディーをフェイク(少し変える)する辺り、都都逸(どどいつ)にも通じる、などと、きわめて日本的なものとジャズを重ねるのは、色気と遊びの精神は洋の東西を問わないから。

さて、本日は銀座「俺の割烹」「俺のフレンチ銀座コリドー街
ソロ弾き語りで小唄を。

そういえば、昔、小唄勝太郎という歌手がいたなぁ、などと、また若い人が分からぬ話で失礼しました。