一昨日ブログに書いた「唱歌」はクラシックと同じく、譜面のメロディーを変えずそのまま歌ったり演奏するのが良い。
反対にジャズは譜面にとらわれず自由に歌い演奏する面白さがあって、個人個人が好きに音を上げ下げ、これを「フェイク」と言う。
「スターダスト」などの作曲で有名なホギー・カーマイケル、自作曲のピアノ弾き語りアルバムではどの曲もフェイクしている。
ジャズはクラシック音楽、ヨーロッパ各地の民衆音楽、ブルースが融合した音楽で、鼻歌で歌う自由さがあり少々メロディーを変えても曲の良さが伝われば良し。
「ブルース」はアメリカの黒人から自然発生したと言われ、12小節おきまりコード進行の繰り返し、メロディーは歌い手の自由、全てフェイクそのものと言える。
これは日本の都都逸にも通じる。
歌詞は基本七・七・七・五で三味線のイントロもおきまりだが、メロディーは個人個人違いフェイク味溢れる。
「星に願いを」「虹の彼方に」は出だしの音がいきなり1オクターブ上に跳躍するが、いきなり上の音から歌うことも許され、それが味わいになることもある。
かと言って諸所味わいばかり先行して、曲の良さが伝わらないとなれば如何なものか。
技術の研鑽と味わい、曲への敬意、己の理想に向けて飽きることない日々が続く。