芸事18-ジャズとタバコ

本日、銀座「俺の」シリーズ出演

「俺のイタリアンJAZZ」18:40 /  20:15

「俺のやきとり銀座9丁目」18:10  /  20:40

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芸事18-三種の神器

家によく遊びに来ていた兄の同級生Sさんは東京の大学ジャズ研でテナーサックスを演奏、春休み帰省中に私の中学進級祝いで「マル・ウオルドロン」コンサートに連れて行ってくれた。私にとって初めてのジャズ体験だった。

 

マル・ウオルドロンは50年代末に歌手ビリー・ホリデイの伴奏者となり、二人で作詞作曲した"Left Alone"をビリーは録音することなく他界。

1959年にアルトサックス奏者ジャッキー・マクリーンの演奏で発表した追悼アルバムは日本のジャズファンでも人気が高かった、ということは少年の私は何も知らなかった。

 

1967年3月、福井市のジャズ愛好会が招聘したマル・ウオルドロンのコンサート、ベースとドラムは日本人だったが名前は記憶ない。

1曲3分程度のポピュラー曲に馴染んでいた少年にとってジャズの1曲が長く感じたことと、マルが演奏中に煙草を吸うことがジャズ初体験の強い記憶。

それまでのコンサート経験といえばクラシックとベンチャーズだけで、ステージでタバコを吸うなど考えられなかった。

ピアノに置いた灰皿からずっと煙が立ち上っていて、ベースソロの間に新たに火をつける自由さは鮮烈な印象だった。

 

これだけが印象深かったわけでなく、中学に上がってからこのアルバムを買って聴いていたからジャズへの興味のきっかけになったことは間違いない。

続く。