言葉9-ジャズとポピュラー

このところ書いているように、若手の頃から私は同世代か先輩の共演者とお客様と共に年を経た。

若手の頃は60年代~70年代のポップスも取り入れていたが、50代で弾き語りをするようになると、古手のジャズスタイルや往年のポピュラー(50年代~60年代半ば)ばかりがレパートリーとなった。

2013年にライブレストラン「俺の」出演が始まると、共演者もお客様も20~30代で、自分の音楽はお年寄り向けだから受け入れてもらえないという不安があった。

 

ガーシュインやコールポーターなどによる作品は「スタンダードジャズ」、それに対して「ムーンリバー」「L.O.V.E」などは「ポピュラー」と分けていて、「ジャズ」は時代を越えて良いが、「ポピュラー」は昔のヒット曲だと意識してやらないようにした。

 ところが、若手女性歌手の方々と共演すると、「ムーンリバー」「L.O.V.E」「フライミートゥザームーン」など歌っていて、それら全て「スタンダード」として捉えていて、自分が「ジャズ」「ポピュラー」と言葉で分けていただけと知った。

ビートルズカーペンターズも現役で、ほぼ8割は私が若手時分にホテルなどで演奏していた選曲と変わりなかった。

 

出演開始の頃は半年もしない内にお役御免となると思っていたが、半年過ぎても毎月の出演を頂き「若い人には受け入れられない」との思いが徐々になくなっていった。

続く。