映画と音楽51-年上のひと

一昨日だった、フランス女優ナタリー・ドロンさんの訃報。79歳。

アラン・ドロンの元妻でこのシリーズに書いた「サムライ」で夫婦共演していたが、私は映画「個人教授」(1969)を思い出す。
若者(ルノー・ベルレ)が年上の女性(ナタリー・ドロン)に恋の手ほどきを受ける。
フレンシス・レイの音楽でブルースっぽい演奏のアルトサックスが官能的だった。
同じ作曲家による「白い恋人たち」「さらば夏の日」などの爽やかさに比べてとても大人な感じ。

この映画をテレビで観たのは高校時代だったと思う、なんだか正視しちゃいけないようなドキドキ感があって、ナタリー・ドロンがやたら色っぽいお姉さんに見えた。

 

年上の女性もうひとつ、映画「思い出の夏」(1971)"The Summer Of '42"。
アメリカ映画だがテーマ曲"The Summer Knows"はフランスのミッシェル・ルグラン作曲。映画よりテーマ曲が先に覚え、ジャズトランペッター、アート・ファーマーの演奏が好きで、私も演奏した。
ジャズっぽい曲で都会的な大人のラブストーリーを想像したが、テレビ放映で観たら違っていた。

大戦中の1942年、ある島で少年たちが青春の日々を送っている。
丘の上の家に暮らす人妻は夫が出征して一人暮らし、少年の一人と親しくなる。
ある日夫の戦死の知らせを受けてその少年と・・・。観たのが20代半ばだったので、「個人教授」ほどのドキドキ感はなかった・・・と思う。

映画と音楽にその時々の自分の感情も思い出す。