映画と音楽72-ボンドデビュー

コロナ禍2回目のヴァレンタインデーが過ぎたが、昨年から楽しみにしていた007最新作「ノータイムトゥダイ」の公開は延期に次ぐ延期で今年秋となった。

 

シリーズ第一作「ドクターノオ」日本公開を調べたら1963年、私は小2だったのか。兄は高校生で映画雑誌でショーン・コネリーの写真と共に映画の話を聞かせてくれた。
第二作「007危機一発/ロシアより愛をこめて」、続く「ゴールドフィンガー」もレコードと写真と兄の話で知るだけだった。

 

小4のある日、兄の同級生Mさんが私を連れて電車で福井市に行き、映画「アルプスの若大将」を観た帰りにレコード店に寄った。
Mさんが「好きなの一枚買いなよ」と言ってくれ選んだのが「007サンダーボール作戦のテーマ」シングル盤。
ベンチャーズ大好き少年で若大将映画を観た後なのに何故これだったのか、それほどまだ見ぬ007に憧れたのだろうか。
ショーン・コネリーのジャケットで選んだのはトム・ジョーンズの歌ったサントラでなく「アル・カイオラ楽団」のインストバージョンだった。

 

初めて007映画に兄が連れて行ってくれた、小6の終わりだったと思う。
「カジノロワイヤル」(1967)、主演は英国の名優デビッド・ニーブンで引退したボンド役、コネリー・ボンドを期待していた私は「なんか違う・・・」。
違うのはそればかりでなくコメディーで、壁の向こうが東側で軍服も周囲の建物も真っ赤のシーンに兄が笑ったが、私は理解していなかった(この記憶の確認検索したが資料見つからなかった)。
後半は前衛的ドタバタで終わったが、バート・バカラックのテーマ曲は印象に残った。
やはりバカラックの「恋の面影」"The Look Of Love"も挿入曲だったのは小6の記憶にはなく、後で知った。
私のボンドデビューは”兄図らんや”のシリーズ除外作品。