映画と音楽147ーCM音楽

以前ブログに、映画「グレンミラー物語」でグレン・ミラー(ジェームス・スチュアート)が「ムーライトセレナーデ」作曲するシーンで、五線紙に薄く音符の下書きが見える話を書いた。

作曲家の著作権使用料金は死後50年間(現在70年間に延長)支払われるが、ミラーは1944年没だから「ムーライトセレナーデ」の版権は切れているだろう。
同じミラーナンバーで有名な「インザムード」の作曲ジョー・ガーランドは1977年没で版権健在。
有名曲のCM使用料金は100万単位と言われるから、この曲を耳にするのはは大企業ばかり。


1つの曲でもメロディーと歌詞の著作権は別で、ジョージ・ガーシュインは1937年没で80年代末からCMでメロディーをよく耳にするようになったが、作詞者のアイラ・ガーシュインは1983年没なので大抵は歌なし。
以前JR新幹線CMで使われた"But Not For Me"も歌詞差し替えだった。
私もある飲食店HPの動画収録で、ガーシュイン曲を歌わずに演奏した。

 

ライブハウスは席数に応じた著作権使用料の支払い義務があり、月々さほどの高額でもないが著作権協会の調査員が巡回する。
昭和時代にあるライブ店は調査員が来るとバンドに指示、即座にアドリブで曲を特定できない演奏に切り替え、「オリジナルしかやらない店」と支払い拒否し続けていた。
噂では聞いていたが私は出演することのないまま昭和の終わる頃閉店。
その後新聞報道で著作権協会(ジャスラック)から訴訟を起こされ、かなりの額の支払い命令、その時期カラオケ店の例もあって大抵支払う結果となっている。