ローカルニュースで新幹線福井延伸に向け、「福井方言愛着ましましプロジェクト」、地元出身の有名俳優、津田寛治さんが広報担当の話題。
私は福井(旧芦原町)で育ち長い東京暮らしも同郷の妻と方言+標準語チャンポンだったが、育った家庭環境もそうだった。
祖母は明治時代に横浜で生まれ育ち嫁入りでアメリカへ、8年の滞在中に母を産み帰国してやはり横浜に住んだ。
戦争の空襲で熊本への疎開を経て福井に越し、私はあわら市(旧芦原町)で育った。
温泉町で各地から移り住んだ人も多く、家のご近所は関西弁のおばちゃんも。
母は元々標準語で私の小学生時代に方言交じりになっていったように思うが、祖母は関東言葉のままだった。
18歳で上京した直後は標準語への緊張感はあったが、お年寄りの話し言葉に祖母が重なり妙な安堵感と懐かしさがあった。
数年ほどして祖母が亡くなり、一人となった母は長男(私の兄)が住む函館に引越し、1年過ぎる頃にはすっかり標準語に戻っていた。
私にとって福井弁も標準語も体に馴染んだ母語感覚がある。