言葉混乱

先週の金曜、横浜での仕事終了後に、私の車に亜土さんと愛知県豊橋市からお越しのご友人をお乗せして中華街に寄るべく向かった。
 
車中の会話で、豊橋市の方のイントネーションは標準語ながら語尾に「~だに」と方言が混じる。

「中華街でお土産買おうと思うんだけど、肉まんとか売ってる店が多いだに。どこで買ったらいいか分からなくて」
とおっしゃるのを聞いて私、
「そうですねぇ、中華街の“そこたらじゅう”で売ってますからね」

ハッ!と気づき、
「あ!今、方言が出てしまいました、えーっと、そこでもあっちでもと言う・・・」
と、亜土さんが「そこらじゅうってこと?」と。
私「あ、そうそう!」。
亜土さん「へーぇ、“そこたらじゅう”って福井弁なの?初めて聞いたけど面白いわねえ」と。
 
40年余りの東京生活で、外では標準語、家では家内と福井弁、特に意識しないで自然に使い分けている。何故突然方言が出たのか自分でも不思議。

しかもその瞬間、標準語の「そこらじゅう」或いは「そこいらじゅう」が出て来なかったのはボケの始まり?、などと思ってしまった。

「そこらじゅう」と「そこたらじゅう」、部分的に同じなので混乱したのだろう。
 
以前、中国語会話でも似たようなことがあったが、こちらはカタコト故の笑い話。
 
日本の地理に明るい中国人に出身地を聞かれ、「フージンシアン=福井県」と言うところを「フージェンシェン=福建省」と発音してしまった。
途端に相手が怪訝な表情になって「えっ!福建省・・・??」と。

慌てて、「あ、えーっと、フージンシアン(福井県)」と言い直すと分かってくれた。

フージンシアンとフージェンシェン、カナ書きは似ていても、ネイティブ発音は全く違う。
似て非なると言うには、あまりにも距離のあり過ぎる間違いだった。