あそこのお姉ちゃん

ザ・ベンチャーズのギタリスト、ノーキー・エドワーズさんが先日12日に82歳で亡くなられたそうだ。
ご冥福をお祈りします。
 
子供の頃、ジャズより先に熱狂的に好きになった音楽がベンチャーズだった。
 
当時、来日有名アーティストの公演は東京、大阪などの都市で、日本海側に来ることはほとんどなかった。

1966年、地方の町からは東京ですら外国ほど遠く感じた時代にあって、あのベンチャーズが地元福井に来るという。

小学4年の私にはそれだけでも夢のような話だったが、近所の人が商店会の福引か何か(?)で公演チケットが当たったが興味ないからと我が家に持って来た。

母や兄に頼んだが急に都合がつかないと言われた私、あらん限りの悲哀の情を表現したように思う。
「じゃ、あそこのお姉ちゃんに頼んでみようか」ということになった。
 
そしてめでたく、あそこのお姉ちゃんの付き添いで、電車に乗って福井市体育館で生のベンチャーズを見た聴いた!
 
緞帳(ステージ幕)が上がって、ドラム、エレキギターの音が響いたあの瞬間の興奮を鮮明に覚えている。
そのあまりの興奮が故に、”あそこのお姉ちゃん”が何処の誰だったのか全く記憶がない。

小学生を連れて行ったのだから18歳未満ではなかろうが、演奏を一緒に楽しんでくれてたのか・・・などと、52年前に思いを馳せてみるが、今となってはお礼の述べようもない。