オツな曲

昨日は2連休の最終日、青山も人通りが多かった。

午前11時、「俺のフレンチ・イタリアンAOYAMA」に、クラリネットの谷口英治さんとセッティングと軽くリハ。

12:50からの1ステージは満席。
「私たちの演奏は、ジャズの中でもちょっと古典的な”スイング”と呼ばれるスタイルで」と。

「マンハッタン」「オータムインニューヨーク」などを織り交ぜながらステージが進む。

中でも、バラード"It's the talk of the town"(街のうわさ)、この曲は故人となられたトランペットの光井章夫さんと幾度か共演させて頂いたが、以後、演奏することがなく随分と久々だった。

サビの部分が、コード進行もメロディーもドラマチックな変化がなく、言葉は悪いがズルズルした感じで、若手の頃はここが上手くアドリブ出来なかった。

今はそのズルズルさがなんとも良く、気分良く演奏した。

リクエストの多い「A列車で行こう」「フライミートゥザムーン」など、パッと聴いて印象に残る派手さはないが、味わい深い1曲で、「オツだねぇ」という表現がピッタリかと思う。

歌詞は、結婚招待状を友人に送った後に相手が去って、街のうわさに、という世間的にも辛い内容だった。

若いお客様が大半の「俺の」シリーズで、こういう”オツな曲”をとりあげる谷口さんの心意気と演奏の素晴らしさに敬意を感じつつ、午前中から夜まで長くも楽しい共演の1日だった。

さて、本日は演奏ではなく、「俺の」出演者親睦会。
高浜和英トリオとして、酒井一郎さん、八城邦義さんと共に出席する。