スイング賛歌

トリオ用アレンジ「スイング・メドレー:スイングしなけりゃ意味がない~シング・シング・シング」、先日初めて演奏して上手く行った。

一節によると、ジャズが1930年代に大流行となって、黒人音楽として差別的だった白人が「スイング」と言い替えて楽しんだともある。

ジャズが世界的ブームになったが、何でもあまりに流行ると新しいものを欲するのが世の常で、1940年後半以降、ビバップ~モダンと音楽的変化が1990年代頃まで続いた。

なので「スイング・ジャズ」というと、少々お古い時代の、とか、大衆的というニュアンスも含む。
私はそのスタイルが好きなので、「スイング賛歌」ともいえるこの2曲はやりたいと思ってきたが、これまでどうも自分流に出来なかった。

特に「シングシングシング」は、クラリネットとドラムのイメージが強すぎてピアノトリオでやるイメージがなかった。

歌のバージョンを初めて聴いたのは、80年代、ベニー・グッドマンの来日録音で女性コーラス入りだったが、あまり強い印象を受けなかった。

その後、アンドリュースシスターズの30年代の録音も聴いて、特に印象的ではなかったのに、最近になって同じバージョンを聴き直したら、「あ、これだ!」と。

同じものなのに聴いた時期で受ける印象が違うのは不思議だ。

同時進行で「スイングしなけりゃ~」アレンジしていいたが、メドレーでやった方がショーアップして良かろうということで。

メドレーのアイデアは私が思い付きでなく、元は故人となられた俳優、タレントの谷 啓さん。

トロンボーン奏者でもある谷さんは、「ザ・スーパーマーケット」というバンドで音楽活動、私はピアニストで参加させて頂いてよくこの2曲メドレーを演奏した。

長年の諸所のネタがひとつにまとまった「スイングメドレー」、また次回の演奏が楽しみだ。