「餃子」は中国語で「ジャオツ」と言うことを知ったのは20歳頃だった。
友人と街の中華屋に行き「餃子2つ」と注文、店員さん威勢よく「はーい、コーテルリャンガ!」、リャンガは中国語の2個だと分かったがその前が違うので、「餃子はジャオツじゃないんですか?」と聞くと「コーテルです」と言われて、”あれぇ?”だった。
それから20年余り、43歳で趣味として中国語を覚え始めると、多くの知る喜びに出会う。
餃子そのものは「ジャオツ」だが調理法で言葉が変わり、焼き餃子のことは鍋貼児「グォーティアル」、その満州方言が「コーテル」、あの時の謎がやっと解けた。
因みにギョウザの発音も中国の方言由来だそうだ。
2000年に初めて北京へ行き、レストランで家内に「こちらでは水餃子が常識なんだ」と事情通ぶって、かつてコーテルで「あれぇ?」だった私とは違うんだと、店員さんに「シュイジャオツ」(水餃子)とオーダーした。
ところが通じない、水「シュイ」+餃子「ジャオツ」=「シュイジャオツ」だろ、何で?、あれぇ?・・・、3回言ったら店員さん「アー、シュイジャオ!」と。
「水餃子」がまんま中国語と思っていたが実は「水餃」(シュイジャオ)だった、己の浅識を恥じる一方で、何で「子」(ツ)がなくなるんだ、「ツ」が付いただけで分からないのかと。
が、しかし、「パン」を食べたいのに「ツ」を付けたら大変なことになる、そういうことか、と、決して知的と言えぬ理屈で納得した。
なかなか一筋縄ではいかないギョウザだった。