昨日の意味不明歌詞の続き、昭和ヒット歌謡の「お富さん」(1954年)のは子供には全く意味不明だったが、やたらに調子良く子供でも歌っていた。
歌詞「粋な黒塀、見越しの松に、仇な姿の洗い髪」
小学生の時に祖母がテレビの歌舞伎中継『与話情浮名横櫛』「(よはなさけうきなのよこぐし)を見ながら、「これがあの『お富さん』だよ」と、あらすじも交えて解説してくれて初めて理解した。
調子の良さはブギのリズムで、ジャズのエラフィッツジェラルドがインクスポッツと共演した「カウカウブギー」"Cow Cow Boogie"(1944年)と共通する。
リズムアクセントが頭にトント、後にチャッチャで「トントチャッチャ・トントチャッチャ」の繰り返し。
「お富さん」は「トント」が手拍子で音頭風なところが日本人受けしたんだろう。
この歌から10年程して流行ったのが「自動車ショー歌」で、世界の名車を駄洒落にした歌詞だった。
こちらはツイストのリズムで調子よく、やはり子供も意味など考えずに口ずさんだ。
「ここらでやめてもいいコロナ~」というトヨタ車にかけた歌詞を「コロナ禍で思い出す歌詞」とブログに書いたのが3月25日だった。
こういう歌のヒットはリズムも大きな要素で、40年代半ば~50年代半ばのブギウギ、そして60年代半ばでツイスト、他にマンボ、チャチャチャなど、明確な名称をもったリズムが流行した時代だったが、今はあまり見られない。