映画と音楽127-ヒーロー・はち

60年代半ばに放映された米国テレビシリーズ「グリーンホーネット」、新聞社社長と運転手コンビが正体を隠して活躍するヒーローもので、運転手役は若きブルース・リーだった。

コンビのシンボルが緑色の熊蜂(”Green Honet”)だったが、家のテレビは白黒だったので分からなかった。
テーマ曲はクラシックのリムスキー・コルサコフ「熊蜂の飛行」が原曲。
当時ベンチャーズが演奏した「バンブルビーツイスト」も同じ原曲でオリジナルアレンジと思っていたが、20歳過ぎて40年代の「バンブルブギー」のカバーだと知った。

 

「バンブルブギー」はフレディー・マーチン・オーケストラ(ピアノはジャック・フィナ)のヒット、これより前にチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第一番」に歌詞をつけた"Tonight We Love"で有名になった。
この楽団の人気がミュージカル映画錨を上げて」(1945)のセリフで分かる。

 

映画撮影スタジオの隅でピアニストが「ピアノ協奏曲第一番」を弾いている、遊びに来た若い水兵(フランク・シナトラ)が「その曲知ってるよ」と"Tonight We Love"を口ずさむ。
ピアニスト「チャイコフスキーの曲だよ」と言うと、水兵「違うよフレディー・マーチンだよ、ラジオでよく聴いてる」。
このピアニストはホセ・イトゥービ、クラシックとジャズ融合の演奏シーンたっぷり、タイトルにも大きく名前が出るから有名だったのだろう。

 

映画「キスメット」挿入歌"Stranger In Paradise"の原曲はボロディン、本日のリムスキーコルサコフチャイコフスキー、皆さん19世紀後半ロシアの作曲家。