大阪や東京などコロナ緊急事態宣言を国に要請、報道の「酒類提供自粛も検討」に映画の禁酒法時代を連想した。
1920年代の米国で酒類の製造販売を法律で禁止、結果、密造酒がギャングの資金源、闇営業の酒場(スピークイージー)大盛況、メチルアルコール混入で視力障害者や死者も。
映画「五つの銅貨」、地方からNYに出て来たコルネット奏者レッド・ニコルズ(ダニー・ケイ)が仲間に連れられてハーレムのジャズクラブに、スピークイージーとも知らず「紅茶」を飲むと強い酒で驚く。
サッチモ(ルイ・アームストロング)のステージ開始で客席照明が暗くなると「メチルだ!」と慌てる。
映画「お熱いのがお好き」、1929年シカゴ、葬儀店の秘密ドアを開けるとスピークイージーでバンドが"Sweet Georgia Brown"を演奏、テナーサックス奏者(トニー・カーチス)とベース奏者(ジャック・レモン)。
客が「コーヒー」と注文するとウェイター「スコッチコーヒー、それともカナディアンコーヒー?」、つまりウイスキー。
この当時米国に暮らした祖母の体験談を子供の頃よく聞いた。
住んだのはワシントン州シアトル近郊で車でカナダへ行くと合法的に飲酒可能、帰りの崖から転落事故も多かったらしい。
車のない貧しい人はペンキ溶剤のアルコールを飲んで死亡する人もいたそうだ。
コロナ対策報道で飛躍した連想をしたが、もし酒類提供自粛となっても現代のスピークイージー出現などあり得ない・・・と思う。