そば

ブログをお読みの知人からのメール「福井は食べ物も美味しいでしょうね」に、山海の恵みも多く、そばも美味しいんですよと返信。

そばの好みは個人差があると思うが、私は郷里の「越前そば」が一番口に合う。
そば殻ごと挽くので色が黒っぽく太く、古典落語「ときそば」に登場する細く白い江戸っ子の好みとは逆。

大根おろしと刻みネギ、かつぶし、これに出汁をかけて食べるのが四季を通じてのスタンダードで、年越しそばもこれ。

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信州はそば処として有名だが、以前長野市に演奏に行った折に地元の方から「ざる二枚はペロリですよ」と薦められて頼んだ。
ところが一枚が東京の1.5倍ほどの量があって二枚で満腹
この店が大盛なのか聞いたら信州ではスタンダードだそうで、地元の人に言わせると「東京に行った時ざるの少なさに驚いた」

 

北村英治さんはそば好きで全国どこでも食べる。

私が若い頃の話らしい、北村さんあるピアニストと江戸の老舗そば屋へ、店主は「そばは先だけつけてさっとたぐる」のがこだわりで客が食べる所を厨房から観ている。
これが気にくわないピアニスト氏わざとどっぷり付け込んで食べ、店主の渋顔に涼しい顔で店を出た。
「ざまぁみろってんだ、あのオヤジの顔ったらなかったな。けど、あーー!、水、水、喉が渇いた!」
そばの先だけというのは出汁が濃いと言う理由があった。