ハワイアンでほんわか

昨日、横浜、「俺のフレンチYOKOHAMA」に、クラリネット宮崎佳彦くんとデュオで久々の共演。

「こんな曲やってみたいんですが」と譜面を渡された。
何かアレンジものか、ややこしい曲でなければいいが、と見ると、「ブルーハワイ」「小さな竹の橋」の2曲。

「先日覚えたばかりの曲で、いいなと思って」。
「ブルーハワイ」は今でもごくたまにやるが、「小さな竹の橋」は何十年かぶり。

彼に、ハワイアンという音楽がどのような存在だったのかと聞かれた。

実際、ハワイアンに濃く親しんだ世代は、私よりもっと上の世代の方々だ。
多分、ハワイ生まれの歌手、灰田勝彦さんが日本の先駆者として、ハワイアンテイストの歌謡曲をヒットさせ、戦後になって進駐軍時代にジャズやカントリーと共に盛んに巷に流れたのだろう。

私の子供時分でも、テレビ、ラジオ、夏になると街でも流れていて、「夏といえば」ハワイアンだったが、小学高学年にかけて、ベンチャーズなどのサーフィンミュージックへと変化した時代だった。

ジャズピアニストとなって若手の頃はハワイアン有名曲をよく演奏し、年上のお客様は当然のように喜んでくれた。

これらの曲はジャズ全盛期の1930年代~40年代に生まれていて、曲想は似たようなとこがある。

息子ほど年の離れた宮崎くんの選曲で、譜面を見ることもなく、ほんわかとしたメロディーとシンプルなコード進行で楽しく演奏した。

そんなこちらの気分が伝わったのか、やはりお若いお客様が楽しんで聴いてくれる。
若手時分の30~40年前にタイムスリップしたような感覚も覚えた楽しい夜だった。